部分耕播種を組み入れたスーダングラスの省力栽培体系の確立
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概要
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畜産農家における粗飼料生産を省力化するため, トウモロコシ収穫跡やイタリアンライグラス収穫跡のスーダングラスの栽培を, 播種は一行程作業で行う部分耕播種, 施肥はスラリーの生育期散布, 収穫調製はロールベールとする一貫省力技術について, 作物の生育・収量, 作業の省力性, 生産コスト, 技術の適用条件等を現地農家において検討した。トウモロコシ収穫跡やイタリアンライグラス収穫跡のスーダングラスの部分耕栽培は発芽, 初期生育とも良好であり, 生育初期のスラリー散布も生育に支障なかった。トウモロコシ収穫跡の夏播スーダングラスは1回刈, イタリアンライグラス収穫跡の春播スーダングラスは2回刈であり, 慣行栽培法と同等以上の収量が得られた。また, 部分耕栽培の省力性に関して, トウモロコシ収穫跡の栽培では播種〜収穫調製までの全作業時間が二期作トウモロコシの約1/4, イタリアンライグラス収穫跡の栽培ではスーダングラス慣行栽培法の約半分となり, 部分耕栽培は極めて省力性の高い栽培法であることが証明された。部分耕栽培によるスーダングラスの生産コストは, 慣行栽培法に比べて乾物1kg当たり約10円低減されたが, トウモロコシの生産コストに比べるとやや高かった。したがって, 本技術は粗飼料生産に対してコスト低減よりも省力化を重視する労力事情の厳しい農家に適すると判断された。
- 1999-01-31
著者
-
佐藤 節郎
近畿中国四国農業研究センター
-
佐藤 節郎
中国農試
-
小林 良次
九州農業試験場
-
佐藤 節郎
九州農業試験場
-
館野 宏司
農業技術研究機構 畜産草地研
-
舘野 宏司
九州農業試験場
-
舘野 宏司
農業技術研究機構 畜産草地研
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