金属板暴露法による電話交換センタ室内の硫化腐食調査
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概要
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通信設備の予防保全の観点から室内,屋外における腐食環境に着目し,瓜連交換センタおよび阿宇ヶ浦交換センタにおいて,1年間を通して系統的に硫黄腐食量を調査するとともにガス分析を実施し,以下の結果を得た。(1)2交換センタ機械室における銀板の硫黄腐食量には強い季節依存性およびセンタ依存性が存在することが明らかとなった。2センタ機械室の夏季における硫黄腐食量は冬季の硫黄腐食量の約5〜6倍多い結果を得た。また,夏季における瓜連交換センタ機械室の硫黄腐食量は阿字ヶ浦交換センタ機械室の約5倍であった。(2)交換センタ機械室のガスを分析した結果,硫化水素は検出感度以下であったが,二硫化炭素と硫化カルボニルとがppbレベルの濃度で検出された。二硫化炭素と硫化カルボニルの濃度は,瓜連交換センタ機械室において最も高濃度であった。(3)交換センタ機械室におけるガスの発生源は,壁材や床材などの建築資材と考えられ,そのガス発生量は機械室の温度が高くなるにつれて多くなると推定される。交換センタ機械室における銀板の硫黄腐食の主因となるガス種は,二硫化炭素よりも硫化カルボニルである可能性が高いと思われる。
- 社団法人大気環境学会の論文
- 2000-09-10
著者
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