脊髄硬膜内髄外cavernous angiomaの1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
われわれは,脊髄硬膜内でも極めて稀な,脊髄硬膜内髄外に発生した脊髄cavernous angiomaを経験した.症例は,70歳男性で,肝癌,肝硬変にて当院内科にて経過観察中の患者であった.左下肢筋力低下を訴え,当科へ紹介となった.神経学的所見は,左下肢筋力低下4/5,および両側膝蓋腱反射,アキレス腱反射亢進を認めるのみであった.神経放射線学的所見として,magnetic resonance imaging(MRI)にて腰髄の後外側に腫瘍を認めた.またその腫瘍は,MRIにてT1WIにてiso-intensity,Gd-DTPA enhanced T1WIにて造影されず,T2WIにてhigh-intensityを示した.肝癌の脊髄転移を疑い手術を施行したが,病理組織は,cavernous angiomaであった.術後,麻痺は改善し,独歩にて退院した.脊髄硬膜内髄外cavernous angiomaのMRI所見の特徴および治療方針について文献的考察を加え報告した.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2002-06-20
著者
-
今村 純一
国立下関病院脳神経外科
-
尾崎 聡
国立下関病院脳神経外科
-
柿野 俊介
国立下関病院脳神経外科
-
土田 英司
国立下関病院脳神経外科
-
上塚 晋平
国立下関病院脳神経外科
-
上塚 晋平
厚南セントヒル病院脳神経外科
-
土田 英司
国立下関病院 脳神経外科
関連論文
- 173) 腕頭動脈狭窄に対してステント植え込み術を施行した一例
- 脊髄硬膜内髄外cavernous angiomaの1例
- ^T1 SPECT で強い集積を示した radiation necrosis の1例
- 溶連菌感染症後に見られた尾状核-被殻の病変
- Fatal Epistaxis Caused by Rupture of an Intratumoral Aneurysm Enclosed by a Large Prolactinoma : Case Report
- MRIにて増大を認めた外傷性前大脳動脈瘤の1例
- The sinking skin flap syndromeの ^I-IMP SPECT 所見について
- プロテインC欠乏症に伴う硬膜静脈洞血栓症の1例
- 頭蓋骨原発類上皮腫の1例
- 19. 海綿静脈洞部巨大動脈瘤に対する Trapping あるいは carotid ligation とSTA-MCA 吻合術の併用