外国産イセハナビ属の数種について(3)
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概要
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8)Strobilanthes palawanensis ELM.をタイの半島部から報告した。本種はフィリピンから報告されていたものである。シンガポールから報告されていたS. strobilata IMALAY端本種と同じものと考える。9)新種Strobilanthes ranongensis TERAOを記載した。本種は、苞の下部が花軸に合着する点、葯が横向きになる点などから、前種と共々Hymenochlaena群に所属するものである。本種は近縁のS. palawanensisやS. adnataからは、小苞が萼とほぼ同長である点、苞の縁毛が短い点その他で容易に区別できる。10)タイの西南部から報告されていたSemnostachya glandulosa BREM.は、下部ビルマから報告されていたStrobilanthes microcarpa T. AND.と同じものと考える。11)新種Strobilanthes peninsularis TERAOを記載した。本種は前種に近縁であるが、苞、小苞および萼に、長くて硬く開出した腺毛が散生する点、苞および小苞が多少とも宿存する点、上側の萼裂片が中央部までゆ合する点、花軸が無毛の点で容易に区別できる。
- 日本植物分類学会の論文
- 1983-11-29
著者
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