インドの半乾燥熱帯地域における潅漑栽培ラッカセイの開花数増加経過について
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概要
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インドの半乾燥熱帯地域におけるラッカセイの莢実収量の安定と増大には降雨の不規則性のために雨季でも潅漑が必要である.本研究では3カ年にわたり, 早晩性や草型の異なる17品種について国際半乾燥熱帯作物研究所(ICRISAT)の圃場で, 雨季と乾季における開花数増加経過について調べた.総開花数が少ない亜種fastigiataの品種では開花数は速く増加して早く減少したが, 亜種hypogaeaの品種では緩慢に増加したが開花期間が長く, 開花数が多くなった.各品種ともに降雨や約10日毎の潅漑の間に起こった葉が萎凋の兆候を示すような土壌の乾燥に対しては敏感に開花が休止した.そして, 降雨や潅漑後に開花の"flush"がみられ, これが顕著な開花数の時期的変化の原因となった.これは同じ土壌の乾燥とその回復に対してあまり変化しなかった主茎葉の出葉経過とは対照的であった.半乾燥熱帯地域における潅漑栽培でのラッカセイの収量の向上と水の合理的利用の点から, 品種の草冠による畦面被覆特性および栽植間隔と潅漑間隔との関係からの水分生理の研究も必要であろう.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1991-03-01
著者
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