半乾燥熱帯インドの潅漑栽培でのラッカセイ主茎葉の出葉経過
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概要
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2亜種, 3草型のラッカセイ計30品種を用い, インドの半乾燥熱帯地域にあるICRISATの圃場条件で雨季と乾季の両作季に主茎葉の出葉経過や出葉速度 (LER) を調べ, 既報とほぼ同様の結果を認めた。すなわち, 主茎第3-4葉までは出芽後6-8日で出葉したが, その後のLERが小さくなりLERの転換点が認められた。転換点における主茎葉数は亜種の異なる2品種群および作季の間で有意差を示したが, 転換点までの日数には品種, 作季による有意差が見られなかった。開花始期は播種後約2カ月間, 雨季作よりも気温の低かった乾季作で約10日遅れたが, 開花始期主茎葉数は2品種群間で有意差を示した。出葉は規則的に進み, 開花始期までのLER (Y_<I>, Y_<II>) は亜種fastigiataの品種が亜種hypogaeaの品種よりも, また乾季作が雨季作よりも小さかった。開花始期以後のLER (Y_<III>) は小さくなり, 品種群や作季による差異も小さくなった。両作季で降雨のない期間や, ほぼ10日毎の潅漑の間では葉がしばしば著しい萎凋の徴候を示したが, LERの反応は不明瞭で, 同じ土壌水分条件に敏感に反応した開花数増加経過とは対照的であった。種々のストレス環境下での生長反応指標としてのLERの利用についてはさらに研究が必要である。
- 日本作物学会の論文
- 1990-12-05
著者
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