長粒型米の機械的性質に関する基礎的研究 : 第3報長粒型米の衝撃特性

概要

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恒温恒湿の雰囲気中(20℃, 33.3,54.6,75.5%Rh)において, 長粒型米(KDML105,IR60)およびその比較品種としての短粒型米(コシヒカリ, 日本晴)を供試した重錘落下衝撃試験を行った.衝撃荷重の測定に用いたロードセルのたわみの影響を考慮したモデルにより, 米粒の衝撃荷重下の解析を行った結果, モデルから得られたロードセルのたわみ一時間曲線は, 実験から得られた衝撃荷重-時間曲線に類似した波形を示した.加えられたエネルギーと破壊頻度に対してワイブル確率分布を適用して衝撃破壊荷重の平均値を求める一方, 前述のモデルを適用して同平均破壊荷重を求めた.衝撃破壊荷重, 衝撃破壊変形量, 衝撃強さ等の米粒の衝撃特性についても同様にモデルによる計算を行った.衝撃破壊エネルギーは圧縮の破壊エネルギーのほぼ2.5倍で, 衝撃破壊荷重は圧縮破壊荷重の1.8倍で, 衝撃強さは圧縮強さの約1.2倍であることが明らかとなった.
日本熱帯農業学会の論文
1989-11-25