パイナップルの花芽分化の誘導に関する薬剤の処理効果に及ぼす温度と摘葉の影響
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概要
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パイナップルの花芽分化の誘導に及ぼす温度および摘葉の影響を検討した.ethephon処理後7時間〜10時間の3時間に比較的低温条件下(20℃)におけば, その後高温条件(32℃)にさらしても高い花芽分化の誘導率を示した.ethephon処理後10時間以内の摘葉と10時間の高温条件にさらすと花芽分化の誘導が阻害されることがわかった.また, 上位葉の摘葉によって花芽分化の誘導は確実に阻害され, 中位葉の摘葉による花芽分化の誘導率は下位葉を摘葉した場合に比べ低くなった.また, NAA処理によっても花芽分化の誘導が認められた.ethephonとNAA処理による花芽分化の誘導の効果を安定的に得るためには, 上位の健全葉の存在と3時間の低温処理が必要である.以上のことから, 摘葉が花芽分化の誘導の直接的な阻害要因となり, 温度条件が間接的に働くものと考えられた.すなわち, 自然条件下での花芽分化の誘導処理剤の効果が時間的に変動するのは, 風雨による植物体の機械的な損傷と温度条件の変化が影響していることを示唆できた.
- 2001-03-01
著者
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比嘉 正和
沖縄農研石垣
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仲宗根 福則
沖縄農研名護支所
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比嘉 正和
沖縄県農業試験場
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小那覇 安優
沖縄県農林水産部
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仲宗根 福則
沖縄県農業試験場八重山支場
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池宮 秀和
沖縄県農業試験場名護支場
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比嘉 正和
沖縄県農業試験場名護支場
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池宮 秀和
沖縄農研名護支所
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