カラー画像の適応的可変ブロック形状KL変換符号化(<論文特集> ディジタル伝送)

概要

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筆者らが先に提案した可変ブロック形状KL変換符号化は, 領域分割符号化の概念を取り入れた新しい変換符号化法であり, モスキート雑音の少ない良好な再生画像を与える.本論文では, 上記方式をカラー画像符号化へ拡張する.本方式では, Y, C_R, C_B信号に色座標変換されたカラー画像を符号化対象としており, これら3信号でブロック形状を一致させることにより, ブロック分割やKL変換基底導出時の演算量およびブロック形状に関する付加情報を削減している.また, RGB空間における補間残差信号電力や符号化歪みを最小化することで, カラー画像に適したブロック分割およびビット配分を実現している, さらに, 輪郭部における補間残差信号電力と平坦部におけるブロック歪みとを同時に低減するために, 適応補間フィルタを新たに提案した.本方式は, JPEG等の従来方式に比較して, S/Nが2dB程度改善されると共に, 変換符号化特有の雑音を大幅に低減し得ることが碓認された.
社団法人映像情報メディア学会の論文
1993-10-20