ピクチャタイプを考慮したDCT係数切捨て型伝送レート適応方式

概要

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インターネットを利用した、映画や音楽のストリーミング放送が注目されている。これらべストエフォート型の通信では通信レートが一定でないために再生に必要な受信データを確保できなくなり、画像や音声が途切れるなどの弊害が出ている。この問題を改善する方法として、データを単純に切り捨てることにより変動する伝送レートに対応する方式が提案されている。そこで、本稿ではプログレッシブ・インタレースの各MPEG2ストリームにおいて、どのようにデータを破棄すると画質が向上するのか、ピクチャタイプごとに切り捨てるデータ量を変え実験を行った。その結果、プログレッシブ画像ではI,PピクチャのDCT係数をBピクチャのDCT係数より8×8のDCTマトリクス上で斜めに2〜3列分多く残すように切り捨てた場合に主観画質が向上することがわかった。また、インタレース画像ではI,PピクチャのDCT係数をBピクチャのDCT係数より8×8のDCT係数のマトリクス上で1行目の係数を3〜4個分多く残すように切り捨てた場合に主観画質が向上することがわかった。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-07-16