拡散テンソルtractographyを用いた脳梁部分欠損症の検討
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概要
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拡散テンソルMR画像は, 生体内水分子の拡散の異方性を表現したものである。神経線維に沿った方向の拡散は速く, 神経線維と直交する方向の拡散は遅い。DTI tractographyは, この拡散の異方性を追跡し, 白質路を描くことができる。今回, DTI tractographyを用いて, 脳梁部分欠損症の検討を行った。対象は, MR検査で偶然発見された脳梁部分欠損症(脳梁膝部のみ形成)3例(10歳男性, 15歳女性, 22歳男性)DTI tractographyにより脳梁線維とProbst's bundleの走行を調査した。形成されている脳梁部分を通過する線維は, 両側大脳半球の広範囲に分布した。脳梁部分欠損症では, 形成された脳梁の線維が, 形成されなかった脳梁部分の線維を代償している可能性があった。Probst's bundleにおける外側下面の線維の一部は, 後頭葉に分布する脳梁線維であった。
- 日本保健科学学会の論文
- 2005-12-25
著者
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