遠隔地間WirelessDAN環境共有システムの提案

概要

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筆者らは、これまでに持ち運びが自由な携帯情報機器間の通信に適した対面通信プラットフォームWirelessDANを提唱し実用システムを構築した。本実用システムの各端末(DAN端末)は、自律的に無線ネットワークを生成し、周囲の任意の複数端末とマルチキャストグループを形成できる。WirelessDANのシステムが提供する環境を、以後WirelessDAN環境と呼ぶ。構築した実用システムは近接する端末間でWirelessDAN環境を共有するシステムであり、ネットワーク層相当の機能を有していない。そのため、WirelessDAN環境を共有できるのは同一セグメント内のみに制限されていた。そこで、遠隔のDAN端末も近接するDAN端末と同様に扱うことができればシステムの利用価値はより向上すると考え、遠隔地間でWirelessDAN環境を共有するシステムを提案する。遠隔地間でWirelessDAN環境を共有すると、各DAN端末は近接、遠隔に関わらず通信可能な端末を自動的に認識する。また、遠隔も含んだ複数のDAN端末とマルチキャストグループを形成でき、形成されるグループはグループに属するDAN端末間の通信可能性に基づき動的に管理される。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-08-13