数理形態学を応用した動的輪郭モデル
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概要
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動的輪郭モデルによる画像の輪郭抽出は,画像中の物体の輪郭にもっとも近い形状の輪郭線パターンを求めるようなパターンマッチング問題をエネルギー最小化問題として解くものである.この方法は計算コストが大きいという問題があるので,従来なかなか利用されなかったが,近年の電子計算機の能力の飛躍的向上により最近注目を集めてきている.動的輪郭モデルでは,初期輪郭線を目的の物体のまわりに配置し,初期輪郭線が物体の輪郭に向かって収縮していく過程をエネルギー最小化問題として表現する.ところが,初期輪郭線内に複数の物体があった場合は正しい輪郭を抽出することができず,特別な操作が必要になる.また,動的輪郭モデルは,とくに動画像における輪郭追跡に有効であると言われているが,動画像を処理するにはまだまだ計算コストが大きすぎる.そこで本研究では,初期輪郭に対する操作を,輸郭点を結んだ輪郭線ではなく内部を含む「輪郭物体」に対する操作と考え,輪郭を求める過程に数理形態学的手法を導入した.数理形態学的手法では,簡単な計算により輪郭物体の膨張収縮,さらに複数物体の追跡に必要な輪郭の分離や融合の操作が行える.この方法により,計算の簡単化や複数物体の自動追跡を行ったので報告する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
-
浅野 晃
Faculty Of Integrated Arts And Sciences Hiroshima University
-
浅野 晃
九州工業大学情報工学部機械システム工学科
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横関 俊介
九州工業大学情報工学部機械システム工学科
-
山下 徹
九州工業大学情報工学機械システム工学科
-
横関 俊介
九州工業大学情報工学部
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