マルチカメラ画像情報の統合利用システム

概要

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1台のカメラでは撮影範囲や分解能に制約があるため、監視システムなどでは複数のカメラが用いられる。しかし、複数のカメラから得られた画像そのままでは画像間の関係が分かりにくいため、全体を統合した画像を自動的に作成するシステムが望まれている。一方、複数のカメラを用いた監視カメラシステムにおいて、画像情報を統合し、物体侵入の有無や座標の検出を行う研究が報告されているが、この場合には画像の持つ視覚情報の多くが失われてしまう。我々は、視覚情報をできるだけ損なうことなく画像情報を統合することを目指し、マルチカメラの画像を合成・統合化するシステムの研究を行っている。これまで報告されている複数の画像を合成する研究では、無限の距離から撮影したという条件を仮定しているが、実際の監視カメラシステム等では有限の距離から見た画像となっており、そのままでは合成できない。本報告では、このような有限の距離から見た画像を無限の距離から見た画像に変換することによって画像合成を可能とした。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-08-13