マルチメディア通信における蓄積メディアの同期メカニズム

概要

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メディア同期メカニズムは、マルチメディア通信の実現のための重要な技術の一つであり、ここ数年間に多くの研究者の注目を集めている。この研究は、オブジェクト同期とリップシンク(Lip-syuchronization)の研究に分けることができる。本稿で検討対象とするリップシンクは、メディアの出力の速度を別のメディアの出力速度に調整するものである。従来のメディア同期の研究のほとんどは、伝搬遅延の最大値が既知であるネットワークにぴて、情報ユニット(例えば、ビデオフレーム)を周期的に発生するメディアを対象としている。しかし、非周期メディアも存在するだけでなく、周期メディアであっても、オーバーフローや伝送誤りによるパケット損失、情報源符号化レートの動的制御などによって、周期性が失われる可能性がある。更に、伝搬遅延の最大値を予測するのが困雄であったり、また可能であっても最大値分のバッファ容量を確保できない場合がある。本稿では、情報ユニットの発生間隔が非周期的である蓄積メディアを対象に、伝搬遅延の最大値が不明である場合のメディア同期メカニズムを提案する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-26