紫外線照射による低温におけるシリコンの増速熱窒化
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概要
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シリコンの直接窒化を光照射により増速させ,低温での窒化を可能とする方法を提案し,その窒化機構について検討している.窒化方法としては,シリコンウェーハ表面上にアンモニアガスの薄層を形成し,そこに低圧水銀ランプからの紫外線を照射することで,紫外線の減衰を少なくし,ウェーハ表面付近でのアンモニアの分解を効率良く行わせている.その結果,通常の熱エネルギーのみによる窒化よりも,約300℃の窒化温度の低温化を確認した.膜中には,わずかに酸素がシリコンと結合していない状態で含まれている.これは,ほとんどが自然酸化膜に起因するものであり,プロセス中に混入したものではない.窒化は,窒化種の膜中の拡散と,基板シリコンとの界面でのシリコンとの反応によって進行し,光照射によって窒化種の拡散と界面での反応の両者が促進されていることがうかがえる.窒化反応の促進には,アンモニアが光によって分解して生成した活性な窒化種が強く関与していると考えられるが,ウェーハ表面の光による励起の効果も無視できない.
- 1995-12-25
著者
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