非直交ウェーブレット関数系による確率過程の自己相関の擬似対角化問題について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
確率過程が独立にランダムに発生するウェーブレットの重ね合せで表されれば,直観的にわかりやすい描像が得られるだけでなく,不規則信号処理の各種のアルゴリズムの簡略化などに役立つ可能性がある.本論文では,ガウス性定常過程において定常な統計的性質をもつ展開係数を用いたランダムウェーブレットの重ね合せによってモデル化が可能なのはどのような場合なのかを理論的に考察すると共に,作用素代数を用いて任意に与えられた自己相関関数からウェーブレットによる擬似対角型展開形の関数形を計算する一般的手法を提案する.また,凝似対角型のもつランダムウェーブレットの重ね合せで近似できる確率過程の相関関数(およびパワースペクトル)の特徴について述べる.更にそれが,データ点の数を制限したもとでのスペクトル推定と関連が示唆されることを示し,データの長さを制限したもとでのスペクトル推定と関連づけられる「擬似対角型ランダムコヒーレント状態型の近似」との類似点と相違点とを指摘する.
- 1994-08-25
著者
関連論文
- 確率点過程の識別と大偏差原理との関係 : 忘却性のある自己修正点過程の場合
- 「位置」と「運動量の有理関数」の同時測定の作用素測度とそれに関連した2種類の相対エントロピーについて(第5回『非平衡系の統計物理』シンポジウム)
- 「合成系上の同時固有状態」としてのコーシー・ウェーブレット : 連続ウェーブレット変換の"ナイマルク拡張"(第4回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)
- 非直交ウェーブレット関数系による確率過程の自己相関の擬似対角化問題について
- 相対エントロピーから見た共分散関数のウェーブレット基底による最良近似対角形
- 一般化DFT符号の多レベル符号構成
- 多レベル符号の観点からの一般化離散フーリエ変換符号の考察
- su(1,1)-コヒーレント状態としてのコーシー・ウェーブレット : それに関連した生成消滅関係とInteracting Fock Spaceの関係(第8回「非平衡系の統計物理」シンポジウム,研究会報告)
- Subnormal operators regarded as generalized observables and compound-system-type normal extension related to $\mathfrak{su}(1,1)$ (New Development of Infinite-Dimensional Analysis and Quantum Probability)
- 連続ウェーブレット変換に関連した「個数状態」とそれに関する「生成消滅演算子」について(第6回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)