非直交ウェーブレット関数系による確率過程の自己相関の擬似対角化問題について
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概要
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確率過程が独立にランダムに発生するウェーブレットの重ね合せで表されれば,直観的にわかりやすい描像が得られるだけでなく,不規則信号処理の各種のアルゴリズムの簡略化などに役立つ可能性がある.本論文では,ガウス性定常過程において定常な統計的性質をもつ展開係数を用いたランダムウェーブレットの重ね合せによってモデル化が可能なのはどのような場合なのかを理論的に考察すると共に,作用素代数を用いて任意に与えられた自己相関関数からウェーブレットによる擬似対角型展開形の関数形を計算する一般的手法を提案する.また,凝似対角型のもつランダムウェーブレットの重ね合せで近似できる確率過程の相関関数(およびパワースペクトル)の特徴について述べる.更にそれが,データ点の数を制限したもとでのスペクトル推定と関連が示唆されることを示し,データの長さを制限したもとでのスペクトル推定と関連づけられる「擬似対角型ランダムコヒーレント状態型の近似」との類似点と相違点とを指摘する.
- 1994-08-25
著者
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