相対エントロピーから見た共分散関数のウェーブレット基底による最良近似対角形
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概要
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もしランダム信号の共分散関数がウェーブレット基底を用いたとき対角形に表されているならば,このランダム信号はランダムに生起するウェーブレットの重ね合せとみなせることになり便利である.しかしながら,一般にこのような表示は不可能であることが知られている.本論文では,完全な対角化の問題はおいて,相対エントロピーの意味で最良な近似対角形について理論的に考察する.特に,基底として正規直交完全系をなすウェーブレットの組(ベクトル表示で{φ_i})を用いたとき,共分散行列Γの最良近似対角形はいわゆる「ウェーブレットスペクトル」を用いた対角形Σ__k(φ^^-^T_kΓφ_k)φ_kφ^^-^T_kであることを示す.更にはハール(Haar)ウェーブレットを用いたいくつかの数値例をも示す.
- 1993-08-25
著者
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