任意膜厚を用いる誘電体多層膜帯域フィルタの設計

概要

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誘電体多層膜帯域フィルタの設計精度向上を目的として, 任意膜厚を用いる設計方法について検討し, その設計手順, 膜構造, 設計に必要な数式, パラメータ選定条件, 設計例などを示した. また, SiO_2およびTiO_2膜からなる1.3μm帯のバタワースおよびチェビシェフフィルタ900種を実際に設計し, 本方法の適用範囲, 設計誤差, 膜数を明らかにし, 従来方法(基本膜厚のみを用いる方法)と比較した. 本方法の適用範囲は,比帯域6%以内であり, 従来方法の1O%以内と比較して狭い. しかし, 比帯域の相対誤差については, 本方法では10^<-5>以下であり, 従来方法の0.1〜0.2と比較して大幅に改善される. チェビシェフフィルタのリプルについても, 例えば目標値O.5dBの場合,本方法では0.5〜0.7dBであり, 従来方法の0.15〜2dBと比較して大幅に改善される. 膜数については, 平均的に見て, 従来方法と大差がない.
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-08-25