スロッテドALOHAに基づくCDMAシステム用新ランダムアクセス方法

概要

論文の詳細を見る
本論文は, CDMAシステム用の新しいS-ALOHAに基づいたランダムアクセス(RA)方法を説明する. この方法は2つの主な段階により構成される. 即ち, 移動局によるS-ALOHAに基づいたRAとこれに続く基地局からの確認である. この方法により, 他のCDMA RA手順を特徴付けているいくつかの段階, 即ち, 電力ランプおよび電力制御が不要となる. 更に,空き塞がりフラグの必要性もなくなる. この方法は, 呼設定時のRA段階に必要な時間を著しく削減することを可能にする. また, この方法は複数のアクセス試行を同時に受信し処理することができる. 分析および模擬結果で示されているように, 本システムは, 非常に高い成功率と少量の全平均遅延(再送信を含む)で, 同時RA試行を受信することができる.あるケーススタディによると, 整合フィルターを用いて, 毎秒100回のランダムアクセスのトラヒックを90%の第一試行成功率という確率と6 msecのみの平均遅延で見事に処理することができる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-07-24