MIMOシステムにおける受信アンテナ選択パラメータに関する検討(誤り制御,MAC,無線通信一般)

概要

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近年、移動体通信において大容量のディジタルデータを限られた周波数で伝送するための技術が要求されており、それを実現するための一方法としてMIMO技術が注目を集めている。本報告では、受信機の構成を考慮した受信アンテナ選択方法について検討する。ここで、考慮する受信機の構成として、受信信号のゲインをすべての受信アンテナにおいて共通に制御することができる構成、および、受信信号のゲインを各受信アンテナで個別に制御を行う構成を考える。そして、検討するMIMOシステムとして、送信アンテナ数2、受信アンテナ数3、送信チャネル数2、変調方式QPSKのモデルを扱い、検波方法は逆行列演算を用いる検波、伝搬モデルはレイリーフェージング環境とする。検討の結果から、受信機が受信信号のゲインをすべての受信アンテナにおいて共通に制御する構成の場合、固有値に基づく受信アンテナ選択が、また、受信機が受信信号のゲインを各受信アンテナで個別に制御を行う構成の場合、チャネル行列の各要素の位相に基づく受信アンテナ選択方法が、BER特性改善に対し、有効な受信アンテナ選択方法であることが確認できる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-08-14