多重継承を持つ抽象データ型指向ソフトウェアに対する品質評価指針の提案
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概要
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抽象データ型は,データの内部構造を外部から隠蔽し,目的に応じて定義された操作だけを,そのデータに対するアクセス手段として提供する.したがって,設計者は,抽象データ型の外部的な振る舞いだけを注目すればよい.また,内部データが不当に書き換えられることがないから,その安全性も保証できる.しかし,抽象データ型を実現できる多くの言語は,継承機構を導入している.これは,データの内部情報を大域的に見通せるような設計を可能にしており,隠蔽性の効果を阻害し,安全性を損なうおそれがある.そこで,継承機構から発生する抽象化データ型間の関係を,モジュール結合の要素とみなし,結合度を定義する.この結合度を,抽象データ型の特性を生かしたソフトウェア設計のための品質評価基準として,提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-21
著者
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