QoSを考慮した位置情報プライバシー保護手法の検討
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概要
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無線を利用した測位技術の発達によって位置情報サービスなど有用なアプリケーションが普及してきた一方, ユーザの位置情報プライバシーが脅威にさらされるという問題が生じてきた.我々は, 送信できない時間"Silent period"を設けることによって、時間的および空間的なMixを構成しプライバシーを守る手法を提案した.このような手法の場合, ユーザは通信可能な時間を犠牲にして位置情報プライバシーを保障することになるのだが, アプリケーションのQoSといったものを考慮すると, 一定のQoSの制約の中では単独のsilent periodではプライバシーを保証することが困難であることがわかる.そこで我々は多段的にsilent periodを設けることによってプライバシーを保障するといったMix-cascadeと呼ばれる手法に拡張した.この手法によってユーザはアプリケーションのQoSを維持しつつも自身の位置情報プライバシーを保障することができると考えられる.さらにシミュレーションおよび理論式からの解析により、環境に応じた本手法の最適なパラメータを見つけ出し, 本手法の有効性を示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-07-15
著者
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松浦 幹太
東京大学生産技術研究所
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瀬崎 薫
東京大学生産技術研究所
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黄 楽平
東京大学生産技術研究所第3部
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山根 弘
東京大学生産技術研究所
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瀬崎 薫
東京大学生産技術研究所:東京大学空間情報科学研究センター
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黄 楽平
ノキア・ジャパン
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