音声合成のためのデータベース声質ラベリング
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概要
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合成音声の表現力向上を考えたとき、日常良く用いられる感情の研究は重要である.発話様式には韻律情報(ピッチ、パワー、継続時間長)だけでなく、声質の面からも分析を行うことが必要である。データベースから素片単位の音声波形を選択・接続する波形接続型音声合成方式においては、素片自身の特徴パラメータを分析することも重要で、未知の特徴量を分析・合成するのに最適のシステムと言える.本論文では、最初に、母音・撥音においては、音源波形の特徴パラメータが音韻特徴量とともに発話様式の識別に有効であることを示し、音素単位の特徴量から統計的手法を用いて3感情(「怒り」「喜び」「悲しみ」)のラベリングを行う方法を提案する。HMMの尺度を利用してデータベース中の音声の感情を分類し、合成に用いる予測韻律情報の変更から合成音に感情を付与することを行った。それらの手法による任意合成文で聴覚実験を行い、「怒り」と「悲しみ」においては有効な識別結果が得られた。これらの結果から声質の一部である音源特徴量も感情識別にある程度有効であることを示した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-05-19
著者
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キャンベル ニック
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科:情報通信研究機構知識創成コミュニケーション研究センター:国際電気通信基礎技術研究所音声言語コミュニケーション研究所
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キャンベル ニック
奈良先端科学技術大学院大学
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キャンベル ニック
Naist
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丸本 徹
奈良先端科学技術大学院大学 ATR音声翻訳通信研究所
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丸本 徹
アルパイン(株)
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丸本 徹
奈良先端科学技術大学院大
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