鼻腔・副鼻腔のMRI観測とその変形による鼻道音響伝達特性の検討

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概要

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軟口蓋から鼻孔までを頭頂断面に平行に3mm間隔で撮影したMR画像を用いて、鼻道の計算音響学的モデルを作成した。このモデルは、0.977mm×0.977mm×3mmの要素約6700で構成されており、実際の鼻道と同様左右非対象であり、複雑な断面形状を持っている。このモデルをもとにして種々変形したモデルの音響伝達特性を比較検討することにより、その変形によって生ずる影響を検証した。本文では、左右の対称・非対称による相違、及び、鼻道粘膜肥厚状態を想定して鼻道断面積を縮小した場合の影響を調べた。第1、第2共振周波数とも鼻道が狭くなるにつれ高周波こシフトする。左右非対称の場合はこれらの共振周波数の中間に極零対が生ずる。鼻道断面形状が複雑なために極零対が3500Hz付近に現れるが、鼻道が狭くなるにつれ高周波にシフトし、ある程度細くなると、これらの極零対はなくなることなどがわかった。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-05-16

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