カオスノイズと負の相関ノイズを用いた最適化

概要

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組み合わせ最適化問題を解くニューラルネットワークにカオスノイズ注入すると, ランダムなノイズを注入する場合よりも高い性能が得られるという研究結果が多数報告されている. カオスノイズの持つ特有の自己相関関数が有効であることも示されている. その自己相関関数は, 1ステップ目で負の値を取り, 徐々に減衰していく. 一方, カオスCDMAにおいても, カオス写像から得られる類似の自己相関を持つ系列が有効であることが示されている. また, 最適な系列を作成するために, FIRフィルタを用いて負の自己相関が指数関数的に減衰する系列を作成する手法も提案されている. 本稿では, このような負の自己相関を持つノイズを, 組み合わせ最適化問題を解くニューラルネットワークに注入してその性能を調べた. その結果, 負の自己相関の減衰パラメータ値に応じて, 最も有効となるノイズの大きさが異なっていることが解った. また, 従来用いられているホワイトノイズよりも, 負の自己相関を持つノイズを用いた方が組み合わせ最適化においても高い性能を実現出来ることが解った.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-03-19