広がりを持った電源がつくる脳磁図および脳波
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概要
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現在、脳波及び脳磁図計測により脳内の電源を推定する手段として様々な方法が提案されているが、測定技術の向上に伴い、さらに本質的な推定法の確立が望まれている。従来の多くの推定法は、単一電流双極子の電源モデルに基づき、脳磁図・脳波の空間パターンを情報源としている。これに対し本研究では、電源推定の新たなアプローチ法を見い出し、電源の広がりの様子も含めた電源推定を実現することを目的とし、広がりを考慮した電源した電源モデルを用い、これが頭皮上に生成する脳磁図・脳波についてシミュレーションを行った。先ず、電源の広がりが、脳磁図・脳波の空間パターンに及ぼす影響について明らかにし、更には、電源を構成する個々の電流双極子にモーメントの時間的変化を与えることにより、脳細胞興奮の伝播の様子を再現し、脳磁図・脳波の波形、特にピーク潜時について考察を行った。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-01-27
著者
-
伊良皆 啓治
九州大学工学部情報工学科
-
上野 照剛
九州大学工学部情報工学科
-
上野 賢一
東京大学大学院医学系研究科医用生体工学講座:東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻
-
上野 賢一
九州大学工学部
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