[招待論文]排気ダクトのアクティブ消音 : できること,できないこと(音響信号処理及び一般)
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概要
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自家発電用エンジンやボイラーの排気ダクトの騒音対策として実用化されたアクティブ消音(ANC)システムの仕様について紹介する.ダクト内の環境およびダクト断面寸法という制約から,消音可能な周波数と,マイクロホンやスピーカに要求される仕様が決まる.マイクロホンはL字ステンレス管を介して収音することで,ダクト内高温ガスの影響を軽減した.スピーカの対策では,吸気口を持つブランチダクト方式を採用することで,スピーカ付近の温度をほぼ外気温まで下げることができた.制御器はfiltered-x LMS アルゴリズムによる消音制御を行うと同時に,参照信号,誤差信号そしてスピーカ信号のパワー変動を監視することで, ANCシステムの状態を判断し,必要ならば二次音路(誤差経路)の再同定を行う.これによりダクト内環境が変化しても常に安定して消音する実用的なシステムとなった.また,スピーカと制御器の信号遅延時間から,効果的な消音に必要なシステム全長について試算した.
- 2003-05-09
著者
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