陸上移動通信における改良型最小2乗解を用いた軟判定出力適応等化器

概要

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軟判定復号法との併用を考慮した適応等化器はさまざまな方式が提案されているが, それらの多くは, 遅延シンボル数やシンボルの多値数の増加に伴い, 計算量が膨大になり実用的でなくなる.本論文では, 一定の計算量で直接的に軟判定値を得ることのできる新しい軟判定出力適応等化器を検討し, 最小2乗解で得られた系列を推定誤差で補正する軟判定出力適応等化器を提案した.そして, 提案方式の有効性を確認するために, 計算機シミュレーションにより特性評価を行った.その結果, 提案方式の特性は, 最大遅延シンボル数Lと1ブロックのデータ数mの比L/mに依存し, L/mが比較的大きいときは最ゆう推定系列の特性に近い特性を得ることができることがわかった.また, 提案方式と軟判定復号法を併用した場合の特性も良好なものであり, 特に, 2波モデルで最小ハミング距離dの誤り訂正符号を用いた場合, L/mが比較的大きいときは, 最ゆう推定系列と最ゆう復号法の組合せで得られる理論特性に近い値を得ることができることがわかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-02-25