アダマール変換を用いたコンポジット動き補償 NTSC フレーム間直接符号化方式
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概要
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現在,テレビ信号の高能率符号化方式として,動き補償DCT方式を基本とするコンポーネント符号化がその符号化効率の高さ故広く用いられている.一方,放送局等のスタジオにおけるテレビ信号の形態は,NTSCをはじめとしたコンポジットテレビ信号がいまだ主流となっている.コンポジットテレビ信号では,色差信号がカラーサブキャリヤによって変調され輝度信号に重畳されているため,コンポーネント符号化のアルゴリズムを単純には直接適用できない問題を抱えていた.これに対して本論文では,コンポジットテレビ信号のままで動き補償を実現し得るNTSCフレーム間直接符号化方式を提案する.本方式ではアダマール変換上でカラーサブキャリヤ成分および色差成分の位相ずれを補償するコンポジット動き補償により,直接符号化を可能とする.コンピュータシミュレーション実験の結果,提案方式ではコンポジットテレビ信号のままで,輝度 / 色差分離のもとでの動き補償DCT方式と同等の効率で動き補償が実現可能となり,ほぼ無ひずみ時の発生情報量は同方式よりも約30%削減可能であることが明らかとなった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-07-25
著者
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