画像の適応的可変ブロック形状 KL 変換符号化
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概要
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画像の直交変換符号化は低レートにおいて優れた符号化効率を示すが,モスキート雑音やブロックひずみといった変換符号化特有の雑音により再生画質が低下する.本論文では,近年注目を集めている領域分割符号化の考え方を直交変換符号化へ応用することにより,上記の雑音を大幅に低減すると共に,高い符号化効率を有する新しい変換符号化法を提案する.本方式では,領域形状の符号化に要するビット数を削減するために,すべての領域を四角形のブロックで表現しており,正方ブロックを初期形状としてブロックの変形を繰り返す方法により,安定かつ確実に可変形状のブロック分割が実現される.このとき,補間フィルタを使用することでブロック内平均値による画像の近似精度を改善している.また,各ブロックの輝度成分に対しては画像の相関関数モデルから導出されたKL変換符号化を適用し,更にこのモデルに基づいてビット割当を最適化すると共に,適応制御手法を導入することにより符号化効率の向上を図っている.シミュレーションの結果,本方式が従来の正方ブロックに基づいた直交変換符号化を上回る符号化効率を達成し,視覚的にも良好な再生画像を与えることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-25
著者
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