ATM化共通線信号網における故障復旧方式
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概要
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既存信号網では,故障復旧方式として,信号網のレイヤ3機能であるMTP-3切換えとSTMパス切換えが適用されている.但し, STMパス切換えは切換え完了までにMTP-3切換えの十数倍の時間を要するため,故障の大部分がMTP-3切換えにより回避されているのが現状である.また, MTP-3切換えについては,故障回避のための処理が複雑であることが懸念されており,極力,機能を簡素化することが望まれている.一方,共通線信号網のATM化が実現されると, STMパス切換えに相当する技術としてVP切換えが可能となる. VP切換えは高速切換えの動作が可能なため,信号網救済用として十分機能すると考えられる.更に,ユーザ情報網に適用されるVP切換えとの整合性の観点からも,信号網故障をVP切換えで救済することが望ましい.本論文では,VP切換えの出現により問題となるMTP-3切換えとパス切換えの関係に着目し,両切換方式の特性比較を行う.そして,将来の信号網構成として有力である対応モードにおいて,「VP1+1切換方式」又は「う回VP事前設定方式」等の高速復旧可能な方式を用いればMTP-3切換えの削除が可能なことをシミュレーション評価により明らかにする.また,その結果に基づき,信号網の信頼性の向上,ソフトウェアの開発コスト削減等に寄与するMTP-3機能の大幅な簡素化の可能性を示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-25
著者
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