候補矩形ラティスの段階的探索法を用いた高精度な手書き宛名認識

概要

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住所は地名部分と住居表示番号部分から構成されているが、手書き住所の読み取りに関する研究では、地名画像から地名部分を認識することが一般的である。しかし実際の読み取りを想定する場合、住所画像から地名部分の認識を行なう必要があるが、いままでにあまり議論されてこなかった。また、多くの認識システムでは、地名推論には知識処理が導入されている。候補矩形ラティスとその文字認識結果から知識処理を行なう場合、地名辞書とラティスとの照合に膨大な計算量が必要となるため、地名推論の可能性を途中で切り捨てて照合を行なっている。この手法で読み取り対象領域よりも拡大した画像の認識を行なう際、読み取り精度の低下が著しいと予想される。そこで本報告では、段階的に候補矩形ラティスを探索することにより、地名との照合を高精度に行なう方法を提案する。また、郵政研究所配布1840件の住所画像データに対する認識実験により、本報告における手書き宛名認識システムの有効性を確認する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-03-07