B-11-9 分散仮想環境におけるメディア同期制御と動的解像度制御

概要

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コンピュータグラフィクス(CG)で構築された3次元仮想空間に音声やビデオ等のリアルタイムメディアを取り込んだ分散仮想環境が, 多くの研究者によって注目されている。しかし, ネットワーク遅延の揺らぎや端末の処理負荷によって, 各メディアの出力品質が大きく劣化する可能性がある。筆者らは, ネットワーク遅延の揺らぎの問題を解決するため, 文献[1]において, VTRメディア同期アルゴリズムを仮想空間でのMPEGビデオの出力に適用した。その際, ビデオオブジェクトと利用者の位置関係により, メディア同期制御の有無や同期の精度を変更する方式を提案した。しかし, ビデオの表示面積力が大きくなると, 端末の処理負荷が増加し, メディアの出力品質が劣化する問題があった。本稿では, この問題を解決するため, 端末の処理負荷に応じてビデオの時間的解像度を動的に変更する方式を用いる。そして, MPEGビデオだけでなく音声も扱う分散仮想環境に, この制御とメディア同期制御を適用し, 実験により, その有効性を示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-03-08