スケジューリングタスクにおける自由発話音声の特徴

概要

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自由発話による音声対話システムを実現するためには、いわゆるロバストな音声認識と自由発話の言語モデルが必須である。このためには、自由発話の大量のデータベースをもとに、音響モデルと言語モデルの構築を行う必要がある。従来、書きことば、あるいは話し言葉であっても文法的に合致した丁寧な話し方による音声の認識が行われていた。しかし、実際に人間が話す場合、書き言葉の文法からはかなり逸脱した自由発話の発話が話される。自由発話の音声の認識を行うには、自由発話の対話データの収集と分析が不可欠である。我々は、二人の話者が自由に話した会話データの収集を行い、その言語的分析の結果から、話し言葉自由発話に特有な特徴を調べた。対話のタスクは、二人の話者がそれぞれ自分のカレンダーを見ながら都合のよいスケジュールを決めるというタスク(以下、スケジューリングタスクと呼ぶ)である。本稿では、スケジューリングタスクにおける音声対話データベースの言語的性質を調べた結果得られた特徴について述べる。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11