干渉波フェージングが通信品質に及ぼす影響について

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概要

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マルチバスフェージング環境では、希望波と同様に干渉波の電力も時間的に変動する。例えば、見通し外伝搬では、一局からの干渉電力はレーレー分布に従って変動する。しかしながら、干渉局が多局にわたる際には、干渉電力はさらに安定した変動特性となる。これは、各局からの干渉電力がインコヒーレントに累積され、全体の電力変動は個々のものよりも安定するためである。この原理は見通し内伝搬においても同様であり、レーレー分布よりも安定した変動特性が見られる。従来の解析では、干渉波の強度変動特性としてレーレー分布を用いている場合が多い。また、ライス分布を用いているものも若干見られるが、干渉電力の安定性がシステム効率に及ぼす影響を明確に示した例は見られない。以上の観点から、本報告では干渉電力の変動特性に従って、システムが受ける影響について検討を行なう。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27

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