平均差分確率および平均線形確率に対する一考察
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概要
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差分解読法、および線形解読法に対する安全性が数多く検討され、安全性を表す指標として現在、文献[3,2]で発表された最大平均差分確率(ADPmax)および最大平均線形確率(ALPmax)が有力である。差分解読法、および線形解読法に必要な情報量の下限は、暗号化に用いた鍵に依存する。最大平均差分確率および最大平均線形確率はこの下限の鍵に対する平均値に反比例することが示されている。しかしながらこれらの指標を求めることは、一般に全数探索と同様の計算量を必要とし、現実的には不可能である。文献[3,2]では、比較的求めることが簡単であるそれぞれの解読法に対する1段あたりの確率の最大値を表す最大差分特性確率(DCPmax)や最大線形特性確率(LCPmax)を用いて、複数段の最大平均差分確率および最大平均線形確率も評価している。本稿では、証明法を工夫することによりinvolution型の暗号のH関数が置換の場合、最大平均差分確率および最大平均線形確率のさらに厳密な評価が得られることを報告する。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
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