動物の運動・感覚とロボット (<特集> 感覚と運動 2. 感覚と運動の工学的表現 2-7)
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概要
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統合による解析(Analysis by Synthesis)という言葉があるが,本稿は動物のうち特にヘビを対象とし,その運動と感覚系が,それを類似したロボットを開発する過程で明確化されていった二つの具体例を紹介する.第1の例は,ヘビの蛇行曲線についてである.ヘビの体幹を多関節構造とみなすと,その蛇行時の曲線は関節を正弦波的に屈曲させそれを頭部から尾部に伝搬することによって生成される曲線形状であるSerpenoid curveであることを示す.第2の例は,ヘビの体幹に分布する触覚からの信号処理法である.ヘビの滑らかな接触回避動作を生成するためにはある部分への力信号でその節を屈曲させると同時に,その両隣の節を逆の方向に半分ずつ屈曲させる運動を生成すればよい.このような感覚情報の処理法は,神経系に一般にみられる側抑制(Lateral Inhibition)とよく類似することを示す.
- 1993-11-25
著者
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