空間への2段階投票による3次元情報の抽出
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概要
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本論文では,多数の視点からの画像を用いて,画像間の対応点探索を必要としない3次元情報抽出法を提案する.画像に現れた特徴点とレンズ中心を結ぶ直線(逆投影直線)を3次元空間中に引くと,その直線は物体上の特徴点を通過する.そこで,対象空間をボクセルに分割し,逆投影直線がその交差するボクセルに1票ずつ投票するものと考えて,視点の異なる多数の画像から投票し,得票値に対してしきい値処理すれば特徴点を含むボクセルが共通ボクセルとして抽出できると予想される.しかし実際には,(1)ボクセルサイズの問題,(2)近接点干渉の問題,(3)遮へいの有無による得票差の問題などがあり,単純ではない.我々は,各逆投影直線ではなく各画像がボクセルを支持するという考え方を取り入れて(1)の問題を解決し,1回目の得票結果に基づいて2回目の投票を行うという2段階投票により(2),(3)の問題を解決することを提案する.この投票方法はボクセルの大きさに影響されないので粗いボクセルから始めて順次必要なボクセルのみを再分割していくアルゴリズムの構成が可能である.合成画像と実画像を用いて実験を行い,対象物の3次元情報が抽出できることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-12-25
著者
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