カテゴリーの分布を考慮したバックプロパゲーションネットワークの学習法
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概要
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バックプロパゲーションネットワークにおいて学習サンプル数が比較的少数の場合, カテゴリー間に未学習領域を生ずる.この未学習領域がネットワークの汎化能力を低下させる一因となっている.未学習領域を解消するためにはカテゴリーの分布を広げることが有効であると考えられ, 本論文ではその一方法として学習サンプルを変動させカテゴリーの分布を広げる方式を提案している.本方式では, 学習サンプルをカテゴリー重心からの距離に応じて重心から遠ざける向きに変位させた変動パターンを生成し, その変動量を学習時の誤差に応じてサンプルごとに漸次減少させている.すなわち初期にはカテゴリー分布の拡大量を大きくとり拡大量が過大となる場合には拡大量を減少させ, 十分な初期拡大量を確保すると共に隣接カテゴリーと距離が近い場合にも悪影響を及ぼさないよう配慮している.本方式では変位を, カテゴリー重心から外向きとすることにより, 乱数付加方式などと比べてカテゴリーの分布を効率良く拡大させることができる.本方式を手書き漢字の認識に適用し, 従来の学習法に比べて未学習サンプルに対する認識率を向上させるという実験結果を得ることができ, 汎化能力の向上を確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-02-25
著者
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田中 直樹
神戸大学大学院海事科学研究科
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井上 健
神戸大学大学院海事科学研究科
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田中 直樹
日本ストラタステクノロジー株式会社 マーケティング部
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田中 直樹
神戸商船大学
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梶谷 浩二
近畿大学理工学部
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是枝 稔明
京セラ株式会社パーソナル通信事業本部棚倉パーソナル通信設計課
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井上 健
神戸商船大学情報システム工学講座
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梶谷 浩二
近畿大 理工
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井上 健
神戸商船大学商船学部計測工学講座
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