擬似濃淡領域を含む文書画像の倍率変換に関する一手法
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概要
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画像ファイリングシステムで複合文書を扱うため, 擬似濃淡領域を含む文書画像に対して高画質な倍率変換法が求められている. しかし, 擬似濃淡領域を含む2値の文書画像を対象に, 濃度を推定して縮小すると文字図形領域にぼけが生じ, 座標変換だけで縮小すると擬似濃淡領域にモアレが生じる. 本論文では, 黒画素の分散度の相違と写真の形状に着目して両領域を識別し, 各々に適した処理で縮小する手法を提案する. 本手法による縮小画像を対象として6名の被験者による主観評価実験を実施した. その結果, 従来手法の縮小画像と比べ, 5段階評価で最高1.5, 平均0.5ポイントの高画質化を達成した. また, 領域識別の精度は, 5.6ポイント以上の文字フォントで構成された文書画像を100%の正確さで識別できた. 従って, 本手法を適用することにより, 擬似濃淡領域を含む2値の文書画像から画質劣化の少ない縮小画像を作成できることを明らかにした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-10-25
著者
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