ベクトル光学像の光線追跡による生成
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概要
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光線追跡法のアルゴリズムは、照明モデルや光の乱反射、鏡面反射および透過現象の物理法側にのっとって構成されている。しかし、回折現象がコンピュータグラフィックスに用いられることはまれである。回折計算を光線追跡法のアルゴリズムに持ち込めば、像の持つ位相情報を引き出せる。幾何光学的回折理論(GTD)を投影光学系における光線追跡法に持ち込み、光学像のベクトル成分を計算することを試みた。このアプローチの問題点は、レンズ作用によりできる像面および焦面の存在である。これは光線の振幅の規格化、像面近傍の光軸方向である領域の除去および焦面から全方向への発散光線の追跡により解決できる。本方法は投影光学像のベクトル情報を得るのに有用である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-03-17