ヒト心臓壁に生じるパルス状振動の伝搬と心筋粘性の推定
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概要
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我々は, 拍動によって大きく動いている心臓壁上の振幅数十ミクロン以下の微小運動速度波形を百Hzまでの帯域にわたり高精度に計測する位相差トラッキング法を開発した. さらに超音波ビームを約16方向に送信することにより, 左心室の数百点における微小運動速度波形を同時に計測した. その速度波形を解析することで, 大動脈弁閉鎖のタイミングにおいて, 心筋上をパルス状の振動が心室中隔壁に沿って伝搬する現象を見い出した. 本報告では, さらにこのパルス波の位相速度を算出し, 両側が血液に接した板上を伝搬するラム波の位相速度の理論式を用いることによって, 心室中隔壁の粘弾性定数を決定した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-01-21
著者
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