可変振幅仕様の外積展開に基づく可変ディジタルフィルタの設計
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概要
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ディジタルフィルタを用いて、画像などの信号処理を行う際に、処理の目的に応じてその周波数特性を変化させる場合もある。このようなフィルタは可変フィルタと呼ばれ、特に実時間信号処理の場合、その素早い係数更新が要求される。一般的に、可変フィルタの振幅仕様は複数のスペクトルパラメータの多変数関数である。これらの多変数関数が求まれば、可変フィルタの係数更新はすぐできる。本論本では、我々はまず可変フィルタの振幅仕様の離散値を用いて一つの多次元振幅仕様配列を構成する。次に可変フィルタの設計に適する多次元振幅仕様配列の新しい外積展開法を提案し、それを用いて多次元配列を幾つかのベクトルの外積の和の形に分解する。最後に、得られた複数のベクトルをそれぞれ通常の1次元ディジタルフィルタの振幅仕様と異なるスペクトルパラメータの1次元関数と考え、通常の1次元フィルタの設計と1次元多項式の線形近似を行うことにより可変フィルタを得ることができる。通常の1次元フィルタの設計と1次元多項式の近似は簡単であるため、本設計法を用いれば極めて容易に可変フィルタを設計できる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-21
著者
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