再帰手続きに対する新しいコード最適化

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概要

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コンパイラのコード最適化手法のうち、局所的最適化、大域的最適化については多くの手法が提案されてきたが、手続き間にまたがる最適化についてはあまり研究がなされていない。本稿ではループプログラムに対する帰納変数の最適化手法を拡張した手続き呼出し間にまたがる新しい最適化手法を提案する。すなわち、自己再帰呼び出しを一種のループとみなし、帰納変数と同様な働きを持つ引数を見出すことにより、帰納変数の最適化と同様の効果を手続き呼出し間で達成するものである。本稿では、まず帰納変数の概念を拡張した準帰納変数を定式化し、次に準帰納変数に基づく最適化アルゴリズムを与えて、その正当性を証明する。最後に本手法の適用例として、クイックソートのプログラムに適用して、従来のコンパイラgccと比べたところ、実行効率が約1割向上するという結果を得たことを報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-09-26

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