超伝導トンネル接合線路を用いた600-720-GHz帯検出器の作製とその特性評価
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概要
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共振器とみなせる超伝導トンネル接合線路を、600-720GHz 帯の広帯域かつ低雑音温度のヘテロダイン準粒子ミクサとして動作させるための設計を行い、その作製および特性測定を行なった。長さが半波長あるいは全波長である共振器型のトンネル接合線路を1/4波長トランスフォーマを介して2個直列接続し、ソースインピーダンスに整合させた。水晶基板上に形成したこれらの平面回路は全て、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて描画した。いくつかのミクサを導波管ミクサブロックに装填し、Y-factor法による雑音温度測定を行なったところ、電流密度7kA/cm^2、幅1.4μm、長さ11μm(全波長)の線路を用いたミクサが、240Kの雑音温度を示した。しかし、帯域はいずれも約30GHzで、中心周波数も600GHz近傍であった。この結果は、作製プロセスでの設計値のずれによるものと予想され、それを考慮した変換利得の周波数特性と定性的に一致した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-04-18
著者
-
野口 卓
国立天文台先端技術センター
-
ブランデル レイモンド
ハーバードスミソニアン天体物理学センター
-
松永 昭彦
総合研究大学院大学数物科学研究科天文科学専攻
-
トン エドワード
ハーバードスミソニアン天体物理学センター
-
野口 卓
野辺山宇宙電波観測所
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