低飽和磁界を有するGMR多層膜

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概要

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Ni-Fe-Co/Cu巨大磁気抵抗効果(GMR)多層膜の膜組織と飽和磁界との関係について調べた。その結果、Cu層厚が2.3nmの多層膜では、(100)組織の時に飽和磁界は高く、(111)組織の時の飽和磁界は(100)組織の時の1/5に低減することがわかった。さらに、低い飽和磁界を有する多層膜を磁気抵抗効果型ヘッドに応用するための基礎検討として、多層膜を用いた素子にバイアス磁界を印加する方式について検討を行った。検討した方法の中では、ソフトフィルムバイアス法がバイアス磁界印加に適しており、バイアス層厚が20nmの時に、ほぼ適正なバイアス磁界が得られた。しかし、多層膜を長方形の形状に加工することにより、多層膜の各磁性層の磁化回転の際に反磁界が生じ、素子の感度が著しく低下した。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-10-08

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