聴覚障害者のための皮膚電気刺激による音楽リズム伝達システム(<特集>障害者教育/一般)
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概要
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聴覚障害者への音楽リズム情報の伝達手段として皮膚電気刺激を取り上げ,パソコンベースのシステムを作成し,その基本的性質を調べた.すなわち,刺激電圧の波形と強度,電極形状と装着位置,感度や不快感などとの関係を調べた.また,リング状の電極を指につけ,キーボードを弾く場合について,他のリズム伝達方法と比較した.これらの結果から,不快感を最小限にとどめ,音楽の伝達方法の1つとして使用可能であることが分かった.従来,聴覚障害者への音楽情報は,残存聴力を利用する通常の音響出力や機械的振動,あるいは映像やランプなどの視覚情報が用いられて来たが,この直接感覚神経を刺激する方法は応答時間が早く,視線方向に左右されない情報伝達手段として,低周波音響や機械的振動に替わり,とくに合奏やダンスなどの集団同期をとる場合に使用できる. 障害者個々の特性に応じ他のマルチメディアと併用して利用するのが実際的と考えられる.また視聴覚に重複障害をもつ人々のコミュニケーション手段としても利用が期待できる.
- 2004-01-17
著者
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