後方散乱断面積を用いた凸型柱状散乱体の再構成について(電磁界理論)
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概要
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凸型柱状の導体散乱体からの後方散乱断面積の角度変化から,もとの形状を再構成する方法について提案している.本手法は,柱状散乱体に平面電磁波が入射した場合の後方散乱断面積を高周波漸近解法である幾何光学的回折理論(GTD)を用いて解析した理論解析の考察に基づいている.観測(入射)角の角度変化に伴って生じる後方散乱断面積の極大値の様子から散乱体を構成する各平板の寸法を推定し,それらを接続することによって散乱体の形状を再構成している.こうして再構成した形状は,その形状に対するRCSを理論解析シミュレーションして,推定に用いたもとのRCSデータとの比較により,本アルゴリズムを用いて推定した形状の妥当性について調べた.導体散乱体モデルを作成し,その後方散乱断面積の測定値に対して適用した結果,本方法は凸型柱状散乱体に対し,各平板の寸法を精度良く推定できること,全体形状を良好に再現することが可能であることが明らかになった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-01
著者
-
白井 宏
中央大学理工学部電気電子情報通信工学科
-
小野 憲治
中央大学理工学部:(現)日産自動車株式会社
-
有竹 壮太
中央大学理工学部:(現)京セラ株式会社
-
白井 宏
中央大学理工学部電気・電子工学科
-
白井 宏
中央大学理工学部
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