ソート述語を導入した論理プログラミングの完全性
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概要
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順序ソート論理は,複数のソートと半順序のサブソート関係を導入した1階述語論理の拡張である.このようなソート付きの論理は,ソートによって概念階層を記述できる有用性から知識表現言語に広く応用されている.実際,ソート付き論理の節形式に対する導出原理やソート付き論理プログラミングなどの効率の良い推論体系が研究されてきた.そのうち,Beierleの順序ソート論理は,ソートの順序によって概念階層的な知識を与えて,そのソートに対応する単項述語(ソート述語と呼ぶ)を導入することで言明的(公理的)知識との融合を可能にしている.本研究では,Beierleの論理の更に実用的な推論体系を目指し,ソート述語を導入したソート付き論理プログラミングを形式化する.その形式化では,ソート述語とサブソートに関する導出規則を新たに追加し,ゴール節からの線形導出に組み込む.そこで使われる言語に対しては,ソートシグネチャをソート述語によって拡張し,それに即したΣ^+構造上で意味論を定義する.最後に,ソート述語を含むプログラムのエルブランモデルを構築して,線形導出の健全性と完全性を証明する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-07-01
著者
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